
歌舞伎を題材にし、異例のロングラン上映となっている映画「国宝」の上映会が、東京 歌舞伎座で開かれ、主演の吉沢亮さんが「忘れられない年になった」と語りました。
映画「国宝」は歌舞伎に人生をささげた主人公の半生を描いた物語で、実写の日本映画としては歴代1位の興行収入となっています。
31日は、歌舞伎の興行をする松竹の歌舞伎座で、競合する東宝の映画を上映する珍しい上映会が開かれ、主演の吉沢亮さんや、横浜流星さんらが登壇しました。

吉沢さんはことしを振り返り、「この映画を通じて、いろんな経験をし、忘れられない年となった」と語りました。
また、映画に出演していない歌舞伎俳優も登場してファンを驚かせ、市川染五郎さんは「同世代の若い方々に歌舞伎を知っていただく機会になっている。ブームで終わらないよう精進していきたい」とあいさつしました。
配給する東宝によりますと、興行収入は30日時点で184億円余りに上り、6月の公開から半年以上たったこの年末年始も、公開当初よりも多いおよそ400館で上映されるなど、異例のロングランとなっています。
映画をきっかけに歌舞伎への関心も高まり、松竹によりますと、映画公開後の7月から10月は歌舞伎座のチケットの売り上げが、去年に比べて平均で3割ほど増えたということです。