お雑煮などを食べる正月に、餅をのどにつまらせて、死亡する事故が後を絶たないことから、消費者庁は、とくに高齢者が食べる際は、小さく切ったうえで、よくかんでから飲み込むように注意を呼びかけています。

消費者庁によりますと、2019年までの2年間に餅をのどに詰まらせて死亡した65歳以上の高齢者は661人にのぼっていて、事故のおよそ2割が正月三が日に起きていたということです。
その後も毎年正月に、餅の窒息事故は相次いでいて、とくに高齢者は、年齢を重ねる中でかむ力や、飲み込む力が弱くなっていくことから、のどに詰まらせやすいということです。
このため消費者庁は、餅を食べるときの注意点として、
▽小さく切って食べやすい大きさにすること
▽水分を取って、のどを潤してから口に入れること
▽ゆっくりよくかんでから飲み込むこと
などを呼びかけています。
また、万一のどに詰まらせた場合は、
背中の肩甲骨の間あたりを、力強く何度もたたくなどして吐き出させるということで、
詳しい応急手当の手順については、日本医師会のホームページなどで確認してほしいとしています。

消費者庁の堀井奈津子長官は「去年食べているからといって、ことしも食べられるという人ばかりではない。ふだんの食事でも、えん下の状況が変わってきたなど思い当たることがある場合は、本人も家族も気をつけてほしい」と話していました。