亡くなった飼い主の帰りを待ち続けたことで知られる「忠犬ハチ公」の90回目の慰霊祭が8日、東京 渋谷のハチ公像の前で行われました。
渋谷駅の前で飼い主を待ち続けたハチは、90年前の1935年、昭和10年に息を引き取りました。

渋谷駅周辺の商店街や観光協会などはハチをしのぶため、毎年ハチ公像の前で慰霊祭を開いています。
ハチの命日は3月8日ですが、「サクラが咲く暖かい時期」にという思いから、命日から1か月遅れでの開催が毎年の恒例となっていて、90回目となることしの慰霊祭は散り始めたサクラの花びらが舞う中で行われました。
式典には、渋谷区の長谷部健区長や、ハチの生まれ故郷である秋田県大館市の石田健佑市長らが出席しました。

そして、多くの観光客らが見守る中、神事が執り行われ、出席者は玉串をささげ、ハチ公像の首に花輪をかけてハチをしのびました。
長谷部区長は「渋谷の守り神であるハチ公の物語が今もなお、いろんな人をつないでくれている。多くの人に愛され続けるハチ公像を一緒に大切にしていきたい」と話していました。
ハチの慰霊祭は、5月には生まれ故郷の大館市でも開かれることになっています。